2024年07月15日

お月様

お月様
【speakeasy03】
ハイサイ!アンクルまきしぃですよ

子どもの頃住んでいた街から祖母の住む隣村までは、30分弱で行ける距離だったが、子どもにとってそれは、ちょっとした小旅行のようだった。
大抵は早めに用事を済ませ、明るいうちに帰路につくのだが、盆正月の時などは帰りが夜になることもあった。
そんな時に車窓から見えるお月様をじっと眺めるのが好きだった。「なぜあの月はずっとついてくるのだろうか」と思った経験は誰にもあるだろう。夜風に顔を晒し、海の匂いを嗅ぎながら街へ帰っていくあの時間が懐かしい。

あのころ親父は、一人暮らしの祖母、つまり自分の母親を置いて我が家へ戻るとき、どんなことを思いながらハンドルを握っていたのだろう。
私も数年前まで同じことを時々やっていたが、両親と同居を始めて数年経過した今、あの頃の気持ちを思い出せなくなってしまった。
たぶん、急いで帰ってビールを飲むことしか考えていなかったのだろう。

自分が運転して家族を乗せて走る立場になった今は、車窓から月を眺める機会はあまりない。
娘が満月を見つけて私に教えてくれるとき、あのころ車窓からみた月をふっと思い出す。

あんしぇーやー



Posted by アンクルまきしぃ at 07:00│Comments(0)speakeasy
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